我輩は非正規である(ベンチャー企業でのメールカスタマーサポートのアルバイト体験談 第1話)

大学生のノリが、なんだか我輩の胸を締め付けます。

我輩は、鬱屈した派遣社員しかおらん、クレジットカードの受付のアルバイトの職場から逃れ、新進気鋭なる若者つどいしベンチャー企業に、非正規で雇われた。

我輩は非正規である。名誉はまだない。

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みなが良い人、雰囲気良好

社内はスタートアップの企業らしく、上昇志向が高く明るい雰囲気に包まれていた。1人を除くみなが私と同じ二十代である。社長なんて我輩の歳下である。

若者特有のあの一体感をどう形容したらよかろう。老いた上司を敬い、媚売り合戦を繰り広げる通常の社畜的雰囲気は皆無である。

どこの職場に必ず漂うであろう、仕事という仕事の様な、厳しく鬱々とした悲哀的な状況は此処では見られない。

ウェルカム・ランチと称して、会社の全同僚と中華料理屋に出向き、緊張する我輩を少しでも和らげるよう最大の配慮を下さった。おまけにゃ、社長に奢ってもらったのだ。

我輩の勤めるベンチャー企業の良いところ

「ビジネスやるのに、日本企業が好むくだらない慣行なんていらない」

いかにもIT系ベンチャーの社長が言いそうなことを平気で仰る我が社長。我輩は強い共感を覚えた。以下が、ほかの企業と異なるところである。典型的な平成のベンチャー企業という感じだ。

  • クソ暑いスーツの着用義務が無い
  • 座り仕事、とくに柔らかいクッションやソファに寝そべりながらダラダラ仕事できる
  • 勝手に休憩しても怒られない
  • 休憩時間中に同僚たちとマリオカートをする
  • 成長真っ盛りの若手ベンチャー企業のスタートアップに参加できて、良い経験になる

業務はメールのカスタマーサポート1)カスタマーサポートの業務は、カッコつけて言うと、CS業務というらしい。イカしてるね。

言い忘れてたが、吾輩がおこなう仕事はメールのカスタマーサポート業務だ。我が社のSNSにおけるユーザーの問い合わせやクレームの処理をする。

メールのカスタマーサポート業務は思った以上にラク。間違いなく吾輩がやってきた全部の仕事の中で一番ラクである。というより、世の中の仕事が大変な割に薄給なだけかもしれない。

メールのカスタマーサポートについて詳しく知りたい人は別の記事を参照して欲しい。

イイトコ尽くしの我がベンチャー企業、だが…

人間のこころをひどく損傷させるモノはそりゃ色々あるが、劣等感という自己から無制限に発生する感情のウジ虫には全く困却する。

我輩の神経を通わせた肢体に嫌悪を抱けば、どんなに周りの環境が素晴らしくても、物悲しい苦痛となるのだ。

名門大卒の新卒正社員エンジニア、シャレオツで小奇麗な茶髪デザイナー、超有名大企業の有名プロデューサーの元弟子として働いていた経歴ダイヤモンド男。そしてなにより、我輩より歳下なのに物腰柔らかいカリスマ的社長。

みな、若くして、高度な技術を持ち、然るべき地位や肩書を有する。彼らは全く悪意がない。技術や地位があるからとて、持たざる我輩を侮蔑したり虐めたりしないのだ。

しかしながら、ながらしかしである。彼らの無邪気なまでに輝くその生き方が、陰鬱の陰の陰で生き永らえた我輩の心の袖をひどく濡らした。

環境を変えても、自分が変わらなきゃ、意味がない

我輩はつくづく思った。

我輩は、孤独である。

非正規であるかどうかとか、無能であるかどうかとかの問題ではない。このサイトのタイトルにある、クズであるかどうかももはや関係ない。

我輩に根幹にあるのは孤独。この二文字から逃げられそうにないと悟った。

一人でいれば寂しいと感じ、他人といても寂しいと感じる。すなわちこれは、もう、どうあがいても孤独。孤独かつ孤独または孤独ないしは孤独である。

我輩は自分を変えてみたい。だからベンチャー企業に飛び込んだ。だが、そのことでかえって本来のあるがままの我輩に出会ってしまった。この職場は、間違いなく、我輩の人生のなかで過去最高の職場環境である。それなのにこの気持ちはなんだろうか?

いつかこの悲哀的人生を、誰かと笑って話せるときが来ると信じている。

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References   [ + ]

1. カスタマーサポートの業務は、カッコつけて言うと、CS業務というらしい。イカしてるね。